路地裏メルボルン

フィルムカメラで撮るスナップ写真を中心に、オーストラリア、写真、カメラのことを綴っていきます

メルボルンのフィルムカメラとフィルム写真事情

毎度、ran135です。

 

又、ブログほったらかしにしてしまいました。仕事と家庭と趣味のバランスが上手く取れていればブログの更新も苦にならないのですが、そんなに世の中上手くいきませんね。

写真は撮っていて、モノクロの現像3本溜まってます。カラーは2本、ラボから上がってきたのを、何とかスキャン終わらせました。

フィルム写真、好きなのですが、上手く時間が取れないとストレスとまではいかないけど、未現像のフィルムを見るともどかしさを感じます。

ウィノグランドと比べたら未現像フィルムが3本なんて気にするほどでもないけど。

更に、未スキャンのフィルムも発見。去年の6月に撮影したもの。これは先日スキャン完了。これもマイアーさんと比べたら1本未スキャンなんてあってないようなものですね。

 

こんな状況になってくると、デジタルって楽そうだなと考えてしまう。「GRIIIがいいなあ。」なんてね。

 

さて。前置きはここまでにして、本題に入りましょう。

 

 

フィルム事情

撮影機材:ライカM‐モノクローム ズミクロン35㎜‐2nd

まず、僕がいつも利用しているラボの状況。大学に近く交通の便がいい事もあってか若い人たちが撮影済みのフィルムを持ち込んで来ています。時には並んでることもあるし、人によっては5本とか10本とか、お願いしていることも。ラボの店員さんも一人増えたし、忙しそうだ。

5年ほど前だったと思うけど、お店をたたもうかとオーナーの方が考えたくらい需要が落ち込んでいたんだけどね。コロナ禍におけるロックダウンも乗り越えられて、お店が賑わっているのを見ると嬉しくなります。いや、まじでお店を続けて頂いて感謝してますよ。

 

メルボルンはこの他にフィルム専門店というのでしょうか、フィルムの販売と現像、プリント、スキャンをするお店が増えて、僕が知っているだけで4店舗ある。その上、カメラ店で未だに現像、プリント、スキャンをその場でやってくれるお店が3店あります。

僕の知っているお店だけで8店舗。(多分これだけだと思うんだけど)

たかが人口約500万人のメルボルンに8店舗。ちょっと多くないですか?

その他に、フィルムだけ通販で扱ってるお店があります。一軒は、たまに面白いフィルムが入荷しているみたいなんだけど、すぐ売り切れになってます。

こうやって見ると、結構フィルムの需要があるのだと思う。

 

フィルムカメラ、中古カメラ事情

撮影機材:ライカM‐モノクローム ズミクロン35㎜‐2nd

さて、フィルムカメラの方はどうでしょう。

先日、お付き合いのある、最近リタイアされたカメラ修理人の人のところへ遊びに行きました。

その人が修理をよく頼まれていたカメラ店で、今人気のあるカメラの事を聞きました。

なんとフィルム時代のフツーのコンパクトカメラが売れてるらしい。別に高級コンパクトと言われるものでなく、又、オリンパス ミューやXAとかカルト的なカメラでもない、フツーのコンパクトカメラ。それで、後でそのお店を覗いてみてビックリ。20台ほどのフィルムコンパクトカメラが商品棚に並べてある。

90年代、80年代のペンタックス、キャノン等々。価格は日本円にして1万円から2万円程。修理人の方によると、それらのカメラは日本から仕入れてきているらしい。しかも売れてるようです。それらのカメラって日本では、すごく安そうだけど、日本でも人気あるのでしょうか?どうなんでしょうかね。

あと、一眼は相変わらずペンタックスK1000が人気で、最近は、ミノルタSRTも人気出てきたようです。これって、ジョニー•ディップ( 映画 MINAMATA )の影響かな?

中古ライカは最近品不足のようで市場に出回ってこない。又、出てきても高値で、それでも、すぐ売れていくそうです。

オーストラリアの中古カメラ市場は日本と比べると非常に小さいのですが、それでも、中古カメラの動きはいいような感じがします。値段も強気だし。

 

メルボルンでは、まだアナログ写真ブームはあるようですね。コロナ禍で世界最長期間のロックダウンがあったにも関わらず、アナログ写真の人気が続いているので、僕も驚いてます。

 

フィルム写真ブームに危機が

撮影機材:ライカM‐モノクローム ズミクロン35㎜‐2nd

メルボルンのフィルム写真は安泰だと言いたいところなのですが、実は、大きな危機が訪れていたのです。

「修理人がいなくなってきている!」

僕の知り合いの方もリタイアされました。あと、大手の修理会社もアナログカメラの修理は受け付けなくなりました。今、オーストラリアにはメルボルンに小さい修理会社が一つ、あと、ブリスベンにひとつあるだけだそうです。先述のフィルムコンパクトカメラを売っているお店も簡単な修理はできるみたいですが、ちゃんとトレーニングされた職人ではないようです。

ライカ関連では、ライカの修理人がメルボルンに二人おられたのですが、(彼ら二人と前述の大手修理会社がオーストラリアのライカの修理をやっていたと思う)、一人は最近引退され、もう一人の人も高齢なのでいつ引退されてもおかしくない状態です。

 

そうなんです。フィルムもカメラもあるのに、直す人がいなくなるかもしれないのです。もし、これが原因で、フィルム写真文化が衰退していくことになれば、とても残念だなと思ってしまいました。

 

僕の、所有しているカメラはほとんどがコロナ禍前に調整とかクリーニング、あるいはオーバーホールしてあるので、当分は大丈夫だと思う。

 

けど、何かあって直せないとかなると、かなりショックだろうなあ。

やっぱり、その時はデジタルかな。やっぱりGRIII? 完全にデジタルメインにするなら、M10かな?

まあ、フィルムカメラは複数所有しているので1台壊れても、写真が撮れなくなるわけではない。だから、心配する必要なんてないんだけどね。

 

少し未来に不安はありますが、今現在においては、メルボルンはフィルム写真を楽しむことに関して、いい環境にあると思います。